Гелиос 40/Helios 40 (ソ連/ロシア レンズ紹介)
2018年9月11日
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Гелиос(Helios)である。太陽神である。800gを超える躯体重量と圧巻の大口径が実に威圧的。削り出しの銀鏡胴はシベリアの永久凍土を思わせるように冷たく鈍い光をその表面に湛えている。マニアの間で「ボケモンスター」と称されるのも納得の偉丈夫。
モンスターと呼ばれるのは、その外観からだけではなく描写も特徴的だ。F値の明るさからも大きなボケは期待できるが、単なるボケではなく、いわゆる「ぐるぐるボケ」が発生し、その強烈さゆえのモンスターという称号でもある。
兄弟玉として、焦点距離や開放F値の異なるHelios-44があり、ツァイス・イエナ社のBiotar(58mm/F2)の光学設計をコピーしている。この弟分のHelios44とレンズ構成も同じであり、コンセプトとしても恐らくBiotarのぐるぐるボケを引き継ぐべく設計されたのであろう(模倣しただけ、とも言える)。
85㎜という焦点距離から、ポートレート用に適しているとされ、現代においても重用するプロカメラマンの存在も少なからず確認されている。

また40-2は現行品もあり(画像の黒鏡胴は新品で購入したもの)、M42のほか、キャノン、ニコンマウントが用意されている(デザインは一新され異なる)。現行品はロシアで組み立てているが、レンズは中国製である。また三脚座も省略されている。
黒鏡胴にデザインが変更されてからも三脚座付のモデルが製造されていた時期がある。それはレンズも含めソ連製だった。ロシア人レンズ商F氏は、
「黒の Helios40で三脚座付があれば、それは最高だ」
と愛国心たっぷりに語ってくれる。

レンズ名 Гелиос40/40-2 (黒40-2 13年製、銀40 63年製)
製造会社 KMZ(クラスノゴルスク機械工場)
マウント 黒 M42、銀 M39
焦点距離 85mm
開放絞り F1.5
光学系 4群6枚
最短撮影距離 0.8m
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