日本ユーラシア協会発行、月刊紙『日本とユーラシア』の連載企画。2月号は杉本大介さんの作品、レストランにおいてあるピアノの演奏の作品です。
何てことないレストランで食事をしているとピアノの演奏が始まる。芸術の国ロシアでは特に珍しいことではない。2年前の冬、モスクワ大学付属植物園に隣接するとある場所での会食中、ピアノの音が響いてきた。店の片隅にある埃をかぶった古いピアノに向かっていたのは老ピアニスト。力強い演奏だった。そして演奏する姿がとても格好良かった。ロシアを離れて最初の冬を日本で過ごしている。この写真を見ていたら、あの日の音と情景が鮮やかに蘇ってきた。
掲載:月刊紙『日本とユーラシア』2020年2月号 タイトル:まだまだ現役 写真:杉本大介 撮影地:モスクワ/ロシア